注文住宅に採用される「金物工法」ってどんな工法なの?

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家を建てる際に多く使われている建設方法は在来工法ですが、最近では金物工法という建設方法を選ぶ方も増えてきました。あまり聞き馴染みのない名前かも多いかもしれませんが、従来の在来工法とどのような部分が違うのか、選ばれている理由など詳しく説明していくので、これから家を建てる方や建てる予定がある方など、ぜひ参考にしてください。

金物工法とは

金物工法とは木造住宅の工法の一種です。従来は木材の先端を加工して切り抜き柱やはりを組み合わせますが、この方法だと木材の欠損部分が多くなり耐震性が弱くなる欠点がありました。金物工法は、接合部分を木材ではなく金物に置き換えることにより、木材の欠損部分も少なくでき耐震性も損なわずに済みます。

金物が木材の中に綺麗に収まるため見た目もすっきりしますし、断熱材や金具が柱やはりの内面に収まり表面に出ないようにするので、とても綺麗に仕上がるのも魅力のひとつです。安全かつスピーディな作業ができるため、家の完成を早めるメリットもあります。

在来工法との違いは?

在来工法と金物工法のそれぞれの違い、コスト面についても説明します。

在来工法の場合

在来工法は日本に古くから伝わる工法で、木造住宅のほとんどに使われています。木材の先端を加工し組み合わせていくやり方ですが、家の耐震性を強くするには柱やはりを増やす必要があるため、理想通りの間取りや空間が作れなかったり、柱がたくさんあることで広さを確保できにくくなったりと、不自由さがありました。

木材同士を組み合わせるには先端を切り抜く必要があるため、木材部分が減るだけではなく、地震などによる揺れや自然災害による耐震性も弱くなりやすいです。耐震性を強くするために柱と柱の間に木材を斜めがけする筋交いという補強をしますが、柱が多くなると部屋の広さを確保できなくなるため、やはり理想通りの間取りや空間が作れない弊害が生じてしまいます。

羽子板金物や筋交いプレートなどの部品を現場で取り付けながら作業をするため、家の完成までに時間がかかってしまう場合も考慮しながら、完成がいつ頃になるのか、希望の時期に完成するにはいつから作業に取り掛かってもらうかなど、完成までのスケジュールを軽くでもよいので考えるのも大事です。

金物工法の場合

金物工法は木材の接合部分を金物に置き換えるので、木材を切り抜く面積を減らすことができます。木材自体の強度を下げなくて済むので、地震などの揺れにも強く耐震性を損なわないのが特徴です。

複数の柱やはりを使わなくてよいので、部屋の広さの確保や天井を高くするなど理想通りの間取りを実現しやすくなります。あらかじめプレカット工場で柱やはりに金物を取り付けてから出荷するため、木材から出る木くずを片づけたり現場で金物を取り付けたりする手間を省ける分、すぐに作業に取り掛かることができます。

木材を加工するには不安定な足場などでする必要があり、どうしても作業を中断しながらになってしまい余計な時間を要してしまいますが、金物工法はあらかじめ加工された木材を使用するため、作業効率の向上にもつながり家の完成を早めるメリットにもつながります。

金物工法が普及し始めた理由に、阪神・淡路大震災があります。倒壊した住宅の多くが木造住宅だったため、接合部分が破損し下の階が押し潰されるなどの被害が多く、このことをきっかけに建て方や工法の見直しがされました。

唯一のデメリットはコストが高いこと

作業効率の向上や部屋の広さの確保、理想通りの間取りにしやすい金物工法ですが、使用する金物が高額で、プレカット工場で木材に金物を取り付ける手間などもあるため、断面が加工された木材を使用するよりもコストが高くなってしまいます。

また、在来工法の場合は作業をする前は形が綺麗に整っている木材を使用するので、トラックの荷台に隙間なく積み一度にたくさん運べますが、金物工法の場合は金物を取りつけた状態でトラックの荷台に積むため、金物同士がかさばり一度に運べる量が少なくなる分、運ぶためのコストも高くなってしまいます

まとめ

家を立てる際、在来工法が一般的な建て方ではありますが、理想通りの間取りや部屋の広さなどにこだわりたい、妥協したくないという場合は金物工法を選択肢に入れてみてください。木材の強度や部屋の広さを保ったまま理想通りの家を建てられますし、家の完成が早くなる分、入居する時期を早めることもできます。

在来工法よりコストが高くなるのがデメリットではありますが、コストが高くても理想通りの間取りを実現したい、部屋の広さもしっかりと確保したいという場合は金物工法を、とくに間取りや部屋の広さはこだわらず、コストを抑えたいという場合は在来工法を選ぶのがおすすめです。家を建てる方法は、自分の理想やこだわり次第でさまざまな手段がありますが、多方面から考えて納得のできる方法で、長く快適に暮らせるマイホームを手にしてください。

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